私が平屋に決めた理由 その2 戸建ての老後問題

私が平屋に決めた理由は「愛犬が暮らしやすいように」と思って平屋を建てることにしましたが、平屋に決めた理由はもう一つあり、それは老後のことを考えて平屋を建てました。

関連記事

家を建てるとき、皆さんは何を重視しますか?家族構成で部屋数を重視。2世帯が住みやすい。とにかくかっこ良く。それぞれこだわりを設計士さんにお願いすると思います。新築は夢が詰まっていて良いですよね。 私が平屋に決めた理由は、「愛犬が快適に[…]

愛犬とアイスクリームを食べる

老後は誰にでも訪れることで、決して他人事ではありません。家を建てるなら、今のことだけでなく、将来も暮らしやすいかを考える必要があります。

不動産勤務時の経験

私が20代の頃、不動産屋で働いていました。不動産といっても不動産売買の営業ではなく、不動産賃貸の営業だったのでノルマもそれ程キツくありませんでした。

不動産賃貸のお仕事は、お客様に部屋を案内して契約をとるだけではなく、お客さんがいない時は空室になっている部屋に行って間取りを書き、写真を撮り、大家さんと募集の家賃を決める。なんて事もしなければいけません。

空き部屋の写真を撮りに行っただけなのに、大家さんが出てきてお茶を出してくれることもあります。お茶が出てくると大抵は世間話で長話になり、時には1時間ほど世間話をすることもあります。

しげ雄
会社からは何やってるの電話が!

世間話で大家さんと仲良くなっていれば、部屋を案内した人から「家賃の値引きをしてよ。」と言われても大家さんに交渉しやすいです。

不動産屋は大家さんとお客さんの条件の折り合いを付ける仲介人です。

そんな話好き大家さんの大半はお婆ちゃんばかりで、昔農家をしていて、農地だった土地にアパートやマンションを建てる人が多いです。そして、お婆ちゃん大家さんは和風の昔ながらの豪邸に住んでいることが多く、広い部屋を持て余らせています。

昔と違って子供が家を継がず、子供は結婚して家を出て行っています。

いぬ君
寂しい世の中だね。

そして、広い豪邸にも関わらず、2階には何年も上がっておらず、1階だけで暮らしているとのこと。歳をとると階段の上り下りはキツイみたいです。

大家さんの家は広いので1階にキッチン、リビング(和風の家なので居間)、寝室があるので1階だけの生活でも問題ないみたいです。

いつのまにか歳をとっていた両親

久しぶりに実家に帰ると、「あれっ?両親ってこんなに老けていたっけ?」と思ったことがあります。いつも元気だと思っていた両親が、気づいたらお爺ちゃんお婆ちゃんに。この間までは元気に歩き回っていたのに。

私の両親もいつの間にかお婆ちゃん大家さんと同じで、階段が上がるのが辛くなっていました。手摺を使って階段を上り下りするので荷物を持って階段を下りるのは怖いです。

しげ雄
こんな姿を見ると、もっと親孝行しとけば良かったと思います。

私が子供の頃は2世帯で暮らしていたので、祖母祖父が1階で両親と子供(兄と私)は2階が寝室でした。それが、祖母祖父が暮らしていた1階は今では両親の寝室になっています。

しげ雄
足が悪くなっても両親はまだまだ元気です。

いつか自分も歳をとる

歳は取りたくないものですが、人は皆、歳をとります。いつかは自分も階段を上るのが辛くなります。

階段は、体力に自信のある方でも上ることに疲れます。それは階段の上り下りは、普段使わない筋肉を使うからです。そして、高齢者となると尚更です。歳をとると、足が上がらないだけでなく、階段の上りで動悸息切れをおこしてしまいます。

分譲マンションのようにエレベーターがある家なら歳をとっても快適に暮らせますが、戸建てで育った私はやっぱり戸建てに住みたい、建てたい。マンションは老後に暮らしやすい建物ですが、修繕積立金や管理費の事を考えると金銭的にキツイです。

関連記事

住宅を購入するという事はリスクもついてきます。そんな中で何故マンションを買う前に読んで欲しいのかと言うと、マンションには修繕積立金があるからです。 マンションを購入すると毎月の支払いはローン返済以外に管理費・修繕積立金が掛かります。 […]

マンションを見上げる男性

歳をとった時のことを考えると、2階建ての戸建てを建てても、結局は老後に使わない部屋になってしまいます。我が家は子どもがいないので2階建てにして部屋数を増やす必要がなく、部屋数の少ない平屋でも十分です。

建てた家に住み続ける

家を建てることは一生に一度の買い物ではなく、家族構成や生活スタイルが変れば買い替えれば良いという人もいますが、国土交通省の「住生活に関する意識調査の結果概要」の「現在住んでいる住宅からの住み替え意向」では、高齢者のほとんどは今住んでいる家に住み続けたいと思っていて、住み替えたいと思っている人は少数です。

住み替えたいと思っている人の割合
60~65歳男性:9%・60~65歳女性:12%
65~75歳男性:13%・65~75歳女性:8%
75歳以上男性:0%・75歳以上女性:33%

参照:国土交通省「住生活に関する意識調査の結果概要」

しげ雄
75歳以上になると男女で意見が急に分かれているのが不思議ですね。

この調査結果をみると、歳をとると、家を建て替えたり、買い替えたりはせず、現状のまま住み続けるか、リフォームをして住み続ける事になりそうです。リフォームをして住み続けたいと思っている人は歳を重ねるごとに割合が増えています。

いぬ君
生活スタイルによって住宅を買い替える人は少数なんだね。

まとめ

老後に住みにくい家を建てて、将来バリアフリーにリフォームするのも良いですが、バリアフリーへのリフォーム工事はお金がかかります。将来の年金問題もある中で、多額の出費は痛いです。老後の事まで考えるなら、バリアフリーの平屋はBESTな選択になります。