住宅の購入を検討した時、「分譲新築マンション」「中古マンション」「建売」「注文住宅」「中古戸建」のどれにするか悩むと思います。色々なブログでそれぞれのメリット・デメリットが書かれていて、奥様、ご主人様で意見も割れることもあります。
その中で「分譲新築マンション」を選ぼうとしている方、決断前にちょっとだけこのブログを読んでみて下さい。
住宅は資産になるは嘘
持ち家は資産になるっていうよね
まず、「賃貸」vs「購入」で不動産屋がお客様に家を買わせるために住宅の購入は資産になると話してくる営業マンがいるかもしれません。
実はこれは嘘です。決して資産ではありません。
住宅を購入する時、ほとんどの方が住宅ローンを組むと思います。
購入時は「建物の価値 = 頭金 + ローン残高」なので資産(建物の価値)と負債(ローン残高)では資産の方が頭金分だけプラスになっています。
そして購入直後に新築物件は中古物件になるので「建物の資産価値 < ローン残高」に一瞬で変わってしまいます。

資産どころか超過負債です。
住宅ローンは建物に抵当権が設定されている
資産であれば、自身の都合で現金化をすることが出来るはずです。
住宅ローンを長期にわたって返済をしてく中で、予期せぬトラブルが見舞われる時が来るかもしれません。
そんな時でも、住宅を手放す(売却する)事はなかなかできません。
なぜなら、建物には抵当権が設定されていて、住宅ローンを完済しないと他の方に売ることが出来ないのです。
「ローン残高 ≦ 売却価格」ならば売却したお金でローンを返済できます。
しかし、「ローン残高 ≧ 売却価格」ならば、差額を銀行に返さなければ抵当権の解除がされず、売却することが出来ません。
ローンを返さないと売れないの?

不動産はローンを完済しないと売れないんだよ。
賃貸に出すと住宅ローンは適用されない

売却が困難なら賃貸も一つの手です。だけど購入したマンションを賃貸に出すにも一苦労なんだよ。
購入時に借り入れた住宅ローンは「本人が居住する為の住宅取得に使えるローン」です。なので、そこに住まずに賃貸に出す場合は住宅ローンの適用外となります。
やむを得ない理由(病気療養等)で一時的に賃貸に出す場合は銀行も融通を利かしてくれる場合もありますが、基本的には住宅ローンから投資用ローンに切り替えさせられます。
住宅ローンは低金利で借りることが出来ますが、投資用ローンは金利が高く住宅ローンと比べて2%程金利が上がります。
さらに、ローン残高の1%が控除される住宅ローン減税も対象外となります。
だからと言って、銀行に内緒で賃貸に出すのだけは絶対にやってはいけません。
銀行が内緒で賃貸に出したのが分かると、(最近は少なくなってきましたが)一括返済を求めてくることもあります。
年末に銀行が送る「ローン残高証明書」が宛先不明で戻ってきた等の理由で住んでいない事がばれます。
せっかく低金利だからと言って借りた住宅ローンも賃貸に出すと高金利になってしまいます。
ローン返済額より賃貸収入の方が高いは嘘
マンションを買って数年の間は、毎月支払うローン返済額より家賃収入額の方が高く設定できます。なので、投資用ローンの高い金利に換えても、家賃収入でローン返済が出来ます。
但し、この状態は長く続きません。なぜなら、年数が経てば家賃収入の金額は下がります。
同じ間取りで、築5年、築10年、築20年の物件だと、築年数が若い物件の方が高く貸し出すことが出来ます。
逆を言えば、築年数が経つと家賃を下げなければ借り手は付きません。
築5年を超えると築浅物件を名乗れなくなります。

築後5年経つと家賃を下げないと借りてくれないよ。
家賃収入が下がる一方、ローンを元利金利返済にしていると、返済額は変わりません。
返済は毎月決まった額になります。
ローン返済額が家賃収入を上回る時はそれほど遠い未来では有りません。

まとめ
色々と不安なことを言いましたが、要は一生そこに住めば良いだけです。
35年のローンを払い終われば晴れて資産となります。
住宅を購入する時、一度長期的な視野でその物件を見て下さい。
ローンが払い終わるまで、そこに住む覚悟を持てますか?安易に飽きたら売却すれば良いと思っていると後悔します。
価格が下がらず、数年後も高く売れるマンションなんて、ほんの一握りしかありません。
購入を検討しているマンションにデメリットは有りませんか?
デメリットがあるという事が、数年後にマンション価値が落ちるという事です。