我が家の平屋に縁側を付けるか悩んだ結果

縁側と聞いて、「何それ?」という人も多いと思いますが、お寿司で出てくるエンガワではありません。

NHK「チコちゃんに叱られる」でチコちゃんと岡村さんとキョエちゃんが話している所や、フジテレビ「サザエさん」でタマが昼寝している廊下が縁側です。

縁側は、日本独特の建築で、家の外側に突き出た板敷きの廊下のことです。最近はお寺や古民家でしか見なくなりましたが、和風建築と言えば縁側は付き物です。

我が家の実家にも縁側があり、縁側で日向ぼっこしたり、縁側から庭の池の鯉に餌をあげていました。

しげ雄
縁側から庭を眺めてボーっとするのって和むよね。

縁側には外縁(濡縁)と内縁がある

縁側の縁は「ふち・へり」といった意味になります。額縁(がくぶち)のぶちと同じで、本体の周り部分の事を縁(ふち)と言います。家の外側の縁(ふち)なので縁側(えんがわ)と言いますが、縁側は大きく分けて外縁(濡縁)と内縁の2種類があります。

外縁は、字のごとく建物の窓や雨戸より外側にある縁側の事をいいます。雨が降ると濡れてしまうので濡縁又は雨縁とも言われます。NHK「チコちゃんに叱られる」の縁側が外縁になります。

それに対して内縁は窓や雨戸の内側にあり、窓や雨戸を閉めれば縁側が雨に濡れないようになっています。晴れた日は窓を開けて風を通し、雨の日は窓を閉めて雨水から守る事が出来ます。フジテレビ「サザエさん」でタマがお昼寝している廊下はガラス窓が付いているので、内縁になります。

部屋を行き来する外廊下は、雨に濡れても大丈夫なように内縁になっていることが多いです。

濡縁とウッドデッキの違い

濡縁は欧風建築のウッドデッキとの区別がはっきりと有る訳ではありません。楽天市場やヤフーショッピングで縁側と検索するとウッドデッキもラインナップに出てきます。

たしかに両方とも木で出来ていて、雨に濡れるのでウッドデッキと濡縁は同じものと思ってしまいます。

椅子やテーブルを置けて、BBQが出来るのがウッドデッキ、ちょこんと座れる程度の広さの物を濡縁と思っている人もいますが、小さくても木(ウッド調も含む)で出来ていて、ベランダ程度のデッキもウッドデッキと呼ばれています。

明確な線引きは有りませんが、家を建てている大工さんの認識では、軒の下にあるのが濡縁で、屋根が無いのがウッドデッキという認識みたいです。

縁側の役割

昔は今みたいに冷暖房設備が充実していなく、夏の暑さ対策は風に頼るしかありませんでした。軒を深くして縁側をつけると、部屋に直射日光が入らず、部屋が暑くなるのを防いでくれます。

また、内縁の縁側は障子を閉めることによって、部屋が外の外気に直接触れず、空気層を作ることによって断熱材の効果もあります。

さらに、近所の人が差し入れを持ってきてくれた時、家に上げるまでの長話をする予定がなくても、お礼にせめてもお茶くらいは出さないとまずいですよね。

そんな時に縁側が大活躍。ご近所さんが靴を履いたままでも、おもてなしができます。リビングが散らかっていても、急な来客に対応ができます。

しげ雄
縁側でお茶を出すと結局は長話になっちゃうよね。

我が家に縁側を採用しなかった理由

我が家は縁側をつけるか悩みましたが、結局不採用となりました。

縁側は暑さ対策には良いのですが、軒を深くすることによって、部屋が暗くなってしまいます。日の当たらない家は薄暗く、気持ちが滅入ってしまいます。最近の住宅は高気密高断熱で、エアコンをつければすぐに温度調整ができるため、縁側をつけなくても快適に暮らせます。縁側で日向ぼっこもいいですが、リビングで日向ぼっこもいいものです。

そして、不採用になった何よりの理由は、家の耐震性。

在来工法は柱で屋根を支えていますが、壁には筋交が組まれていて、壁の強度を増しています。縁側をつけると、大きな掃き出し窓ができ、窓には筋交を入れることができないので、住宅の強度が落ちます。

大手ハウスメーカーでは在来工法でも耐震壁を併用しているので、大きな掃き出し窓は建築士に却下されます。

せっかく注文住宅で平屋を建てるなら、家の耐震性は気になります。

まとめ

我が家は縁側のかわりにウッドデッキをつけました。ウッドデッキの上に軒がないので、日差しが家の中まで差し込んできます。

ウッドデッキだと、外観は和風から和モダンに変わり、古民家風ではなくなりますが、モダンな感じも悪くないです。

暑さ対策には、窓ガラスにガラスフィルムを貼れば、体感温度もかなり変わります。

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